「ロンドン・ファッションウィーク」2025年春夏シーズンが2024年9月12日〜16日(現地時間)まで開催された。
今年で40周年を迎えたロンドン・ファッションウィークでは多くのパーティーやイベントが開催され、フィジカルとオンライン形式で合計85ブランドがコレクションを発表した。
JW ANDERSON(JW アンダーソン)
ロンドンのファッションを牽引するブランドの一つ「JW ANDERSON(JW アンダーソン)」は、シルクサテン、レザー、カシミヤ、スパンコールの4つの素材に特化した、革新的で深いメッセージ性を持つコレクションを発表した。一つの素材から無限の解釈が可能であることを表現し、各素材が持つ多様性と汎用性を巧みに引き出した。
特に、ミニドレスに焦点を当てたこのコレクションは、ガーリーさの中に潜むタフさを感じさせるデザインが特徴だった。柔らかなシルクサテンのドレスが女性らしさを強調する一方、レザーやカシミヤのドレスは力強さや洗練された雰囲気を醸し出していた。
「世界が変わりつつある今、視点を狭め、焦点を絞る必要がある」と語るデザイナーのJonathan Anderson(ジョナサン・アンダーソン)。その考えを反映させるべく、手仕事やクラフトマンシップを重視し、素材の特性を最大限に活かしたものづくりを追求する姿勢を見せた。今後のファッションにおいて、品質と素材が重要な要素であると考え、持続可能な美しさと品質を追求する姿勢を示した。
BURBERRY(バーバリー)
ロンドンの老舗ブランド、「BURBERRY(バーバリー)」 のコレクションは、ロイヤル・ナショナル・シアターで開催された。
「イージー・エレガンス」をテーマに、軽やかで上品なスタイルが提案されたこのコレクションは、リラックスした雰囲気を持ちながらも洗練されたデザインで、現代のライフスタイルにフィットするものとなった。
ライダースジャケットやケープ付きのジャケット、パーカーなどのアウトドアウェアが繰り返し提案され、これによりカジュアルな日常使いから少しフォーマルなシーンまで、幅広いスタイリングが可能になった。アクティブなライフスタイルを意識しつつも、上品さを損なわないBURBERRYらしいデザインが特徴的だ。
ブランドのアイコニックなチェック柄やトレンチコートも、今季のテーマに合ったアイテムに見事に昇華されていた。伝統的なスタイルにアウトドアウェアの要素を加えた機能的なデザインで、遊び心を感じさせるものとなっている。
カラーリングは、ベージュ、テラコッタ、カーキ、ブラウンといった落ち着いたアースカラーが主軸となり、自然の美しさを感じさせる配色だ。これにより、コレクション全体に一体感が生まれ、洗練された印象を与えている。