グッチ(GUCCI)のクリエイティブ・ディレクターであるサバト・デ・サルノ(Sabato De Sarno)の退任が発表された。ケリング(KERING)傘下の同ブランドは、サルノ氏が2023年1月に就任してからわずか2年間、4シーズンでの退任を決定した。
サルノ氏はドルチェ&ガッバーナ(DOLCE&GABBANA)や プラダ(PRADA)で経験を積んだ後、ヴァレンティノ(VALENTINO)でメンズおよびウィメンズのディレクター職を務めた。その後、2023年にアレッサンドロ・ミケーレ(Alessandro Michele)の後任として グッチのクリエイティブ・ディレクターに就任し、同年9月のミラノ・ファッションウィークでデビューコレクションを発表。ここ数年の GUCCI が提案してきた華やかなコレクションとは一転し、モダンでクラシックな原点回帰路線へとリブランディングを行った。しかし、中国市場の低迷も相まって、2024年12月期の第3四半期決算の売上高は前年同期比で26%減となり、大幅な減収となった。
グッチの最高経営責任者(CEO)であるステファノ・カンティーノ(Stefano Cantino)は、「サバトのグッチに対する情熱と献身に深く感謝する。彼がブランドのクラフツマンシップと伝統を尊重し、強化してくれたことを心からありがたく思う」とコメント。また、ケリングの副 CEO であるジャン=フランソワ・パルス(Jean-François Palus)は、「サバトの忠誠心とプロフェッショナリズムに感謝する。彼が築いた基盤の上に、ステファノと新たなアーティスティック・ディレクションを迎え、持続的な成長を構築していく」と述べた。
なお、サルノ氏の退任に伴い、2月25日にミラノ・ファッションウィークで発表される 2025-26年秋冬コレクションは、グッチのデザインチームが担当することが決定している。後任については現時点で発表されていない。