世界三大ブランドグループの一角、Kering(ケリング)は10月8日(火)に、グループ傘下であるGucci(グッチ)の新たな最高経営責任者として、ステファノ・カンティーノ(Stefano Cantino)を任命した。カンティーノ新CEOは、もともとKering(ケリング)グループの開発担当副CEOである、フランチェスカ・ベレッティーニ(Francesca Bellettini)に直属しており、Gucci(グッチ)の副CEOであったが、2025年1月1日付で新CEOに就任する。
前任者となる現CEOのジャン=フランソワ・パリュス(Jean-François Palus)は、2023年7月からGucci(グッチ)のCEOとして就任してから、ブランドの新たな時代への土台を築くための改革に尽力した。そしてその改革の中で、人事を含む様々な再構築が成され、今回のカンティーノの新CEO就任はその改革の最終仕上げだと言えるだろう。
ベレッティーニやKering(ケリング)の会長兼CEOであるフランソワ=アンリ・ピノー(François-Henri Pinault)はともに、この一連の改革によってGucci(グッチ)が再びブランド業界に大きな繁栄を取り戻し、リーダーシップを取っていける準備が整ったとコメントしている。
カンティーノは、Prada(プラダ)グループで20年のマーケティングと商業部門キャリアがあり、その後Louis Vuitton(ルイ・ヴィトン)で5年間のイメージ戦略を統括していた経歴を持っているため、総合的マーケティングスキルにはかなり長けた人物であることは誰の目にも明らかだろう。
2023年1月に新たなクリエイティブ・ディレクターにサバト・デ・サルノ(Sabato De Sarno)を迎え入れた一方、2024年上半期営業利益は44%減収となっているGucci(グッチ)だが、新たなCEOカンティーノが織りなすGucci(グッチ)に、来年以降楽しみと期待を感じざるを得ないだろう。
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